顔の上半分を隠している玻玖の面とは違い、顔全体を覆う使用人たちの面。
表情は一切読み取れないが、玻玖や和葉に対する立ち居振る舞いが、不思議とどこか温かみがある。
そんな気がするのだった。
「和葉様。お荷物はお持ち致しますので、どうぞお屋敷のほうへ」
「行こうか、和葉」
「は…はい!」
和葉を大きな門かぶりの松が出迎える。
「うわぁ…。なんて素敵な…」
大きな屋敷に、手入れの行き届いた庭園。
思わず、和葉の口から感嘆の声が漏れる。
「気に入ってくれたか?」
「はい!とっても」
「ここは、お前の家でもある。自由に過ごすといい」
そんなこと、今までに言われたことがなかった和葉。
人目につかないようにと、自分の部屋と居間くらいしか自由に行き来できる場所などなかった。
表情は一切読み取れないが、玻玖や和葉に対する立ち居振る舞いが、不思議とどこか温かみがある。
そんな気がするのだった。
「和葉様。お荷物はお持ち致しますので、どうぞお屋敷のほうへ」
「行こうか、和葉」
「は…はい!」
和葉を大きな門かぶりの松が出迎える。
「うわぁ…。なんて素敵な…」
大きな屋敷に、手入れの行き届いた庭園。
思わず、和葉の口から感嘆の声が漏れる。
「気に入ってくれたか?」
「はい!とっても」
「ここは、お前の家でもある。自由に過ごすといい」
そんなこと、今までに言われたことがなかった和葉。
人目につかないようにと、自分の部屋と居間くらいしか自由に行き来できる場所などなかった。