「安産祈願祝詞……」


お産の手伝いでそばに控えていた巫女のひとりがそう呟く。

安産祈願祝詞……?


幸は聞き返そうとしたが新たに襲い来る痛みに唇を噛む。

隆永の手をきつく握り返した。