消滅を確認……?
そんなまさか。
だってあんなに禍々しい残穢があちこちに飛び散っているのに。
あちこちで喜びを分かち合うなかで自分一人が戸惑うように空を見上げていた。
ずっと感じていた嫌な胸騒ぎがまだ止まない。
報告を叫んだ若い神職はまだ通話しているようだった。
その表情がどんどん険しくなっていく。
神職たちのあいだを縫って歩き、その神職の肩に手を伸ばした。
「────え? 今、何と……」
歓声の中でやけにハッキリとその言葉が聞こえた。
肩を掴む前に手を止めた。
────審神者さまが亡くなった、だと?