目を瞬かせた。
ハッと息を飲んだ宙一が深刻な顔で薫に詰め寄る。
「もしかして、とんでもない事しでかして停学とか? だから今日担任に呼び出されてたのか……?」
「違うよ、お前じゃないんだから」
「あははっ、だよなぁ……って今なんつった!」
「あーもう、宙一うるさい。ちょっと黙って」
ったく、なんだよ、と不服そうな顔をした宙一は膝に頬杖をついた。
「学校休むってどういうこと? 暫くって期間は決まってないってこと?」
眉根を寄せて詰め寄ると、薫は表情を変えずにひとつ頷いた。
「今日担任から言われたんだ、俺に空亡修祓の任務が来たんだって。だから明日から他の神職と一緒に向かう事になった。期間は分かんないけど、呼ばれたら学校よりもそっちを優先しなきゃいけないって」
「……は?」
あまりにも理解し難い言葉に、やっと出たのはそんな言葉だった。
「神社本庁が薫へ空亡の修祓の任務へ行くよう指示が出たということか」
珍しく嬉々が自分から口を開いた。
そういうこと、と薫が頷く。
何を言ってるんだ、薫は。そういうこと? 何一つ全く理解できない。
空亡の修祓? 薫が?



