「芽、今日は何すんの?」 冷奴を半分食べて、宙一は箸を置いた。 「かむくらの社にいくつもり」 「あー、そっか」 「何か用?」 「いや、暇なら亀釣りに行かねぇかなって。部屋にいてもする事ないし。でも、用事あるならいいよ」 ご馳走様、と手を合わせた宙一はお膳を持って立ち上がる。 丸まったその背中に思わず手を伸ばし、届かずに宙を掴んだ。