言祝ぎの子 参 ー国立神役修詞高等学校ー



「芽、今日は何すんの?」



冷奴を半分食べて、宙一は箸を置いた。



「かむくらの社にいくつもり」

「あー、そっか」

「何か用?」

「いや、暇なら亀釣りに行かねぇかなって。部屋にいてもする事ないし。でも、用事あるならいいよ」



ご馳走様、と手を合わせた宙一はお膳を持って立ち上がる。

丸まったその背中に思わず手を伸ばし、届かずに宙を掴んだ。