「斎賀先生だけじゃない、今回は他にも7名の神職が殉職した。怪我を負った者は数え切れないほどいる」 どろり、心の中に重く粘着質な何かが流れ込む。 「何だよ、それ」 力が抜けるように椅子に崩れ落ちた宙一は、そのまま机に突っ伏した。 隣の席の薫を見た。俯いていて表情は分からない。 嬉々はいつもと変わらず、本を読んでいた。同じページだけをずっと読んでいた。