ふ、と電気が消えて部屋の中が真っ暗になる。暫くしても電気はつかなくてえ、と困惑の声を上げた次の瞬間、


パッと電気が着いて、乾いた破裂音が部屋に響いた。驚いて目を瞑ると、頭の上にふわりと何かが降ってきた。

恐る恐る手を伸ばして薄目で確認すれば、それは色とりどりのカラーテープで、部屋は火薬の臭いが充満している。


せーの、小声でそんな声が聞こえたかと思った次の瞬間、



「神々廻薫くん、神修へようこそ!」



満面の笑みを浮かべた宙一が真っ白な平たい皿を突き出した。

つられて視線をそれに向ける。

金平糖だった。「くゆるくん ようこそ」色とりどりの金平糖が並べられて文字になっている。チョコで固めているのだろうか、なんというか見た目が若干汚い。


「……?」


どういう反応をすればいいのか分からずに無言で皆を見上げる。芽は満面の笑みだ、それもどこか誇らしげで達成感が滲んでいる。



「……これ、何?」

「打ち上げって言ったけど、本当は薫の歓迎会だったんだよ。これはサプライズ!」

「……サプ、ライズ」



いろいろと理解が追いつかなくて並べられた金平糖を見つめる。

長い沈黙が流れた。



「────だーっ! だから俺言ったじゃんケーキの方がいいって! なんでサプライズで出すデザートが金平糖なんだよ!」

「だって薫は昔から金平糖が一番好きだから、好きな物の方がいいかなって」

「時と場合によるんだよ!」