護るべきもの―兄が遺した、俺の人生―

 最後までお読みいただき、ありがとうございました。

『護るべきもの―兄が遺した、俺の人生―』は、
大切な人を失った悲しみや怒りに囚われながらも、自分自身の人生を取り戻していく少年の物語です。

 兄の死をきっかけに、復讐心と正義感を抱えながら法学部を目指していた真護。
 そんな彼の前に現れたのが、口うるさくて、どこか放っておけない幽霊・マモルでした。
 真護にとって、兄の死はずっと「自分が生きていることへの罪悪感」と結びついていました。
 けれど、本当に兄が願っていたのは、弟が兄のために人生を捧げることではなく、兄が護ったその命で、自分自身の幸せを見つけて生きていくことだったのだと思います。

 誰かを許せない気持ちは、簡単には消えない。
 無理に許す必要もないのかもしれない。
 それでも、その憎しみに自分の人生すべてを預けるのではなく、自分が笑って過ごせる未来を選ぶこともまた、大切な一歩なのだと思います。

「護るべきもの」とは何なのか。

 それは、大切な誰かかもしれない。
 その人との思い出かもしれない。

 そして時には、自分自身の人生なのかもしれません。

 真護の中には、これからもずっと兄・護が生き続けます。
 兄が命を懸けて護ったものを、今度は真護自身が大切にして生きていけますように。

 ここまで二人の物語を見届けてくださり、本当にありがとうございました。