僕の推理、座敷わらしのおまじないには足りないものがあった。
それは、鈴夏と孝慈との関係性。
おまじないをかけるために、鈴夏は絆創膏に名前を書いて、孝慈にも抱きついた。
じゃあ、鈴夏にとって、孝慈は何者なんだ。
告白のためにうやむやになっていたが、もしかして、と思っても確信するまでに至らない僕に対して、松野の中ではその疑問が晴れずにいた。
足りないピースはけっきょく松野の不信感を呼んで、ケンカになってしまう。
あのおまじないの推理はこじつけじゃないかっていうちょっとした疑問から、お互いに仲違いしてしまう。
それがあの未来写真の不幸。
あの夢も、あながち間違いじゃなかったんだと思う。
孝慈と鈴夏の関係性さえ推理できていれば、僕は稲田先生に電話をして、孝慈のほんとうの誕生日を聞く。折り返しの電話を待って、最後まで鞄を開けまいともがく。
だから、二人の関係性に思い至っているかどうか。
ここが、未来写真と現実との分岐点だった。
「――コージは鈴夏の、双子のきょうだいだったんだね」
僕の最後の解答に、孝慈はゆっくりと答える。
「……その通りさ。俺は彼女の――、星野鈴夏の、双子の兄だった」
それは、鈴夏と孝慈との関係性。
おまじないをかけるために、鈴夏は絆創膏に名前を書いて、孝慈にも抱きついた。
じゃあ、鈴夏にとって、孝慈は何者なんだ。
告白のためにうやむやになっていたが、もしかして、と思っても確信するまでに至らない僕に対して、松野の中ではその疑問が晴れずにいた。
足りないピースはけっきょく松野の不信感を呼んで、ケンカになってしまう。
あのおまじないの推理はこじつけじゃないかっていうちょっとした疑問から、お互いに仲違いしてしまう。
それがあの未来写真の不幸。
あの夢も、あながち間違いじゃなかったんだと思う。
孝慈と鈴夏の関係性さえ推理できていれば、僕は稲田先生に電話をして、孝慈のほんとうの誕生日を聞く。折り返しの電話を待って、最後まで鞄を開けまいともがく。
だから、二人の関係性に思い至っているかどうか。
ここが、未来写真と現実との分岐点だった。
「――コージは鈴夏の、双子のきょうだいだったんだね」
僕の最後の解答に、孝慈はゆっくりと答える。
「……その通りさ。俺は彼女の――、星野鈴夏の、双子の兄だった」


