振り向くと、そこには松野が立っていて、
『加澤くん? どうしてコージくんの鞄を見ているの』
そのメッセージが、彼女の携帯に写っていた。
「どうして、松野がここに? 和歌子ちゃんと一緒におみこしを追いかけてたんじゃ……」
戸惑う僕の後ろから、声がした。
「ごめんなさい、結人さん……」
申し訳なさそうにしているのは、和歌子だった。
松野がどういうことか説明する。
『加澤くん、ずっと何か隠してるみたいだったから。和歌子ちゃんと遠くに行くふりをして、ようすを見てたんだ。ごめんね』
「……う」
『もう一度聞くよ。どうして、コージ君のカバンを見てるの?』
「――松野」
何かを言おうとした瞬間、眼前が揺らいだ。
「僕は、分かったんだ――、」
言葉を紡ごうとするが、体がふらついて、力が入らなくなる。
目の前が砂嵐のようになり、視界が暗転する。
僕の意識はぷつりと途切れた。
『加澤くん? どうしてコージくんの鞄を見ているの』
そのメッセージが、彼女の携帯に写っていた。
「どうして、松野がここに? 和歌子ちゃんと一緒におみこしを追いかけてたんじゃ……」
戸惑う僕の後ろから、声がした。
「ごめんなさい、結人さん……」
申し訳なさそうにしているのは、和歌子だった。
松野がどういうことか説明する。
『加澤くん、ずっと何か隠してるみたいだったから。和歌子ちゃんと遠くに行くふりをして、ようすを見てたんだ。ごめんね』
「……う」
『もう一度聞くよ。どうして、コージ君のカバンを見てるの?』
「――松野」
何かを言おうとした瞬間、眼前が揺らいだ。
「僕は、分かったんだ――、」
言葉を紡ごうとするが、体がふらついて、力が入らなくなる。
目の前が砂嵐のようになり、視界が暗転する。
僕の意識はぷつりと途切れた。


