週末の公園の真ん中。



1年前、私が亡くなった命日の日に、
花火をやってる集団の中に〝彼〟を見つけた。



「(ただいま、)」



思い切って発してみた、
その言葉は、誰にも聞こえないハズだった。



それなのに.................................



「花帆、だろ...............?」



見えないハズの私に声をかけてきたのは、
峰本千草(みねもとちぐさ)くん。



私、戸波花帆(となみかほ)の、
幼なじみの男の子。



去年、高校1年生の時に...........................



私が亡くなるまで、ずっと一緒に育った。



そう、つまりは。



私はもう、この世には存在しない。



だから、『(ただいま、)』



その言葉は聞こえないハズだったのに.........