「失声、失声……?」 亀世さんは顎に手を当ててその場をウロウロしながら何度も同じ言葉を繰り返す。 そしてバッと顔を上げると、私たちを見回した。 「お前ら、文殿に行くぞ! 声に関する妖怪憑物怪異呪い……片っ端から洗い出せ!」