それはもちろん、 「恵衣くんもだよ」 恵衣くんは僅かに目を見開いた。 「恵衣くんも助ける。みんな助ける。だから皆必死になって助ける方法を探してるの」 恵衣くんは顔をゆがめて手の甲を口元に押し当てた。ふ、と私から視線を逸らすと、足早に私の横を通り過ぎた。 通り過ぎる瞬間、恵衣くんの赤くなった頬がちらりと見えて目を見開く。 まさか熱が…… 恵衣くん!と慌てて呼び止めると彼は一瞬ぴたりと足を止めた。しかし振り返ることなく厨房を後にした。