「もしかして皆、嬉々先生の研究室に忍び込もうとしてたの? 無謀だなぁ」 苦笑いの聖仁さんに私たちは肩を竦めた。 「どうして嬉々先生なんだ? 確かに存在そのものが怪しい人だけどな」 腕を組んで私たちを見回した亀世さん。 私たちはお互いに顔を見合わせて、授業終わりに嬉々先生と会った時のことを伝えた。 すると「ふむ」と顎に手を当てた亀世さんは、顔の前でパチンと指を鳴らした。 「よし、今から行くか」