「台風みたいだったね」 「ですね」 顔を見合わせてクスクスと笑う。 「本当に良かったです。これで皆元気になる……」 「ああ。本当に」 肩の荷がおりたような安心したその横顔は久しぶりに見た気がする。 いつもその隣にあった笑顔を思い浮かべて、早く戻って来てくださいね、と心の中で強く祈った。