「毎年どのクラスも舞に祝詞に合奏! ありきたりでエンターテインメント性に欠けてるんだよねぇ」


奉納祭にエンターテインメント性って必要なんだろうか。

ああ、嘉正くんの鋭いツッコミが恋しい。


「俺なんでもいいわ。部活の方の発表で忙しくなるから、そこまで面倒くさくないやつならなんでも」

「俺もー」


机にだるんと突っ伏しながら二人がそう言う。そんな二人に薫先生は呆れた顔をした。



「勿体ないなぁ。君らは二度と手に入らない青春時代を過ごしてるんだよ? 思い出になる面白いことしようよ〜」

「罰則で青春時代三ヶ月無駄になるよりかはましでーす」



はあ、と大袈裟にため息をついた薫先生は教壇から飛び降りた。



「じゃあもう何でもいいからパパッと決めちゃって。職員会議で伝えなきゃいけないから」