なるほど、二人は演舞の中でそれをするからお互いを指さしたのか。
思い通りの反応が見れて嬉しかったのか、ひひ、とイタズラが成功したように笑った二人。
お似合いなのにな、なんて思ったのは心の中に秘めた。
「さ、そろそろ部活始めるよ」
「えー、疲れた。今日は休みにしようぜー」
「我儘言わない」
「う……なんだか体の調子がゲホゲホ」
「はいはい、気のせい気のせい」
「お前なぁ!」
さっさと立つ!と叱られた瑞祥さんはこれみよがしにゆっくりと立ち上がり深い息を吐く。
そんな姿に聖仁さんは呆れたように肩を竦めて「集合!」と部員たちに声をかけた。