「やっぱり……お前熱あるよ。そういや声もちょっと変かも」 そう言われた嘉明くんは不思議そうな顔でぼーっと嘉正くんの顔をみあげる。 確かにその頬っぺたはいつもよりも赤くなっていた。 「ごめん巫寿、俺の食器下げといてもらっていい? 嘉明のこと医務室に連れてってくる」 「もちろんだよ。嘉明くん、お大事にね」 そう言って小さく手を振るとケホケホと咳き込みながら「ありがと、巫寿ちゃん」と笑った。