「あの、本当にごめんね。毎日ノートの写真も、送ってくれたのに」

「そんなのどうでもいいよ。それよりも、そんなに大変だったなら教えてくれれば良かったのに。確かに俺らは、頼りないかもしれないけど」


嘉正くんが申し訳なさそうにそう言ったので慌てて首を振った。


「それこそ、そんな事ないよ……! ただ、みんなと話せば決意が揺らぎそうだったからずっと連絡できなかったの」

「でも、巫寿は神修に残るって決めたんだね」



うん、と大きく頷けば、皆は満面の笑みを浮かべる。


「僕達も全力で協力するよ! お兄さんを説得するのは、大変かもしれないけど……巫寿ちゃんの素直な気持ちは、きっとわかってくれると思うから」

「ありがとう……でも、まずは自分一人で頑張って、」

「あ、それなんだけどさ」


薫先生は人差し指を立てて私の言葉を遮った。


「薫センセイにいい考えがあるんだよね。多少荒療治になるけど。あはは」

「荒療治……?」


不穏なワードに思わず聞き返す。


「とにかく、ここを先に片付けようか。じゃあ巡回の成果発表して行って」