再集合する一時間後になって、病院の玄関口へ向かうと皆は既に戻って来ていた。
「おかえり」
薫先生が手を振って私たちを迎え入れる。
「お? 憑き物が落ちた顔だねぇ巫寿」
「はい」
大きく頷いて薫先生を見上げる。
「私、神修を辞めたくないです。もっとここで学びたい、この皆で強くなりたいです」
目を逸らさず、言葉も濁さず、強い意志を込めてそう言い切る。
薫先生は楽しそうに目を細めると「いいね」と口角を上げた。
「は!? 巫寿神修辞めるの!?」
「あ、いや、慶賀くんだから今……」
「嫌だよ巫寿がいなくなるなんて! 俺たち五人揃ってチーム出仕だろ!」
「あの、慶賀くん」
ヤダー!!と叫ぶ慶賀くん。気持ちは嬉しいけど話を聞いて欲しい。
すかさず「うるさいバカタレ」と嘉正くんの手刀が落ちた。
落ち着いた慶賀くんを含め、補習を休んでいる間に何があったのかを簡単に話すと、皆はとても驚いていた。
それもそうだ、薫先生からは「兄の看病」と聞いていただろうし私からも何も連絡をしていなかった。