言祝ぎの子 弐 ー国立神役修詞高等学校ー


お兄ちゃんは目を見開いて私を見た。


「……ごめんな、巫寿。ごめんなッ……」


謝らないで、泣かないで。

そう言いたいはずなのに、上手く声が出せなかった。