「……禄輪さんも薫先生も、教えてくれればいいのに」

『聞かれてないからね、あはは』


確かに二人とも、必要以上に自分の話はするような性格じゃないなと納得する。


『じゃあ、また学校で』


そう言って電話を切った薫先生。

少なくとも薫先生がまた学校で会おうと思ってくれたことが今の私にはかなり嬉しかった。