その表情を見た禄輪さんは少し驚いた顔をした。 「だいぶ表情が柔らかくなられたんですね」 玉じいは私の小皿にお肉を取り分けながら、目を細めた。 「前線から離れて悩み事もなくなって、可愛い孫もできたんだ。鬼でいる必要もなだろう」 玉じいは伸ばした手で優しく私の頭を撫でる。 禄輪さんも柔らかい表情で「そうですね」と頷いた。