次の日は時間が過ぎるのがうんとゆっくりに感じられて、あまりにもそわそわしているものだから色んな先生に「トイレか?」と聞かれた。

その度にみんなに笑われてかなり恥ずかしかったのだけれど、それよりも早くお兄ちゃんに会いたい気持ちで七時間目まで授業を受けると弾けるように教室を飛び出した。


発車間際で足踏みを始めていたご神馬さまを横目に車に乗り込む。

鞄をおろして「ふぅ」と息を吐いた。



お兄ちゃん、私がつく頃まで起きててくれるかな。

ご飯はちゃんと食べれてるのかな。好きな物なら食べれるかな。

病院に行く前に、家でお兄ちゃんが大好きなグラタンを作ってから行こうかな。

お見舞いのお花も買わないと。


早く会いたい。話したいことも聞きたいことも沢山ある。


流れる景色を眺めながら、あったら一番に学校の話をしようと心に決めた。