ベッドからは起き上がれないのか、寝転んだまま私を見上げる瞳と目が合う。 まだ少し辛そうだけれど、その瞳にはしっかりと光が宿っている。 嬉しそうに目じりに皺を寄せた。 我慢なんてできるはずがなくて、最近泣いてばかりだなと心の中で思う。 でも今日くらい仕方ないだろう。 筋肉が落ちて薄くなった体に縋るように抱きついた。 間違いなく温かさを感じることが出来る。 「お兄ちゃん……ッ」