そしてお昼休憩を挟んで、幽世動物学に妖生態学と順調に受講し、七時間目の神役諸法度の授業。
今日は巫女舞もあったから少しウトウトしてしまいノートに大きなミミズを書いていた時、教室のドアがガラガラと開く音がしてハッと覚醒する。
「授業中すみませーん」
そう言って顔をのぞかせたのは薫先生だった。
「巫寿」
薫先生はちょいちょいと私に向かって手招きをする。
どうしたものかと黒板の前の先生を見ると、行きなさいと目で示される。
そろそろと立ち上がって教室を出た。
「薫先生……? どうしたんですか」
「いい知らせだよ。禄輪のおっさんから連絡来てるから、見てみ」
薫先生はニヤッと笑ってそう言う。
不思議に思いながらもスカートのポケットに入れていたスマホを出してみると、確かに禄輪さんからメッセージが届いていた。
ほらほら、と急かす薫先生を苦笑いでかわしながらロック画面を解除してアプリをたちあげる。
届いたメッセージをトンと叩いて開けた。
『直ぐに病院まで来なさい。祝寿が目を覚ました』