「りくちゃん今日ぼーっとすること多いね、大丈夫?」
「なんもない、頼むからほっといて」
私の顔色を窺ってはいちいちコメントをしてくる林に初めて反抗的な言葉をぶつけた。
先日のきらりのことから私はイライラが止まらなった。
どんどん更新されていくドラマ情報。
そのたんびに擁護派は盛り上がり、私達攻撃派はどんどん隅に追いやられていった。
違うやつにターゲットを変えても良かったがおすすめとして私の画面に入り込んでくるきらりを無視することの方が難しかった。
だからイライラが募り学校でも前より人が遠ざかっていくのを感じた。
トイレの扉を強く締めたりスマホを観ながら舌打ちをする私をみてなんだかひそひそ言っているようだった。
そんな私と毎放課後一緒にいる林もひそひそと言われていた。
「やっぱり陰キャは陰キャどうし仲良くするんだねー」
「林さん、ポイント稼ぎかな」
「先生に言い顔したいだけ説あるよね~」
そんなことも知らないで私の返答に「ごめんね」と少し笑って返してくる。
こいつも腹立つ。
何度帰ってやろうかと、ボイコットしてやろうと思ったことか。
そのたびに先生が母親をちらつかせてくる。
なんて不幸なんだ。
私はストレスを発散させることすら認められていないなんだ。
なんでこんなつらい思いばっかりしなきゃいけないの?
そう考えていたら腹の底から悔しさが這い上がってきて、それが涙に変わってくのを感じた。
林の前で泣くなんて死んだ方がましだ。
せめてトイレにでも行って,,,。
「りくちゃん、待って」
立ち上がる私の腕を握って林に引き留められた。
最悪だ。その拍子に涙がこぼれてしまった。
「つらいの?」
「うるさい」
「話してよ。辛いこと、聞くよ」
「黙れって」
「りくちゃんが嫌でもほっとけないよ。大丈夫じゃないから泣くんでしょ?」
あー-もう。別にその言葉に感動したとかそういうのじゃないのに今同情の言葉をかけられてしまうと勝手に涙があふれてきてしまう。
「私の気持ちなんて分からないくせに偉そうなこと言わないでよ」
「ごめん」
「皆に嫌われてるの知らないでしょ。滑稽だよね。何も知らないんだから」
「知ってたよ」
言葉が一瞬詰まる。
「先生に気に入られる為だけにこんなことやるならもうやめなよ。いい迷惑」
「ごめんね」
「クラスじゃくそ陰キャな癖に私と2人の時だけはべらべらしゃべりやがって」
「ごめん」
「そうやって謝ることしかできないくせに、偉そうな事ばっかり」
「,,,ごめん」
「さっき言ったよね?辛いこと聞くって。こういうことでもずっと受け入れて聞けるわけ?綺麗事ばっかり」
「聞けるよ」
「はぁ?」
もう息がきれていた。途中から私は何に怒っているのか。何が言いたいのか分からなくなってきて意味不明な事を沢山しゃべった。
それでも林は握った私の腕を離さなかった。
ずっと私の方を見て私の言うことに「うん」とか「ごめんね」といって話しを遮ることはなかった。
もう話しつくして、叫びつくして、疲れた。
「私はさ」
林がそう口を開くまでかなりの時間があった。
今の私の話をきいてどんなきれいごとを並べてくるのだろう。
「私はさ、どんなに辛くても頑張ってれば必ず結果はついてくるって思う派だからりくちゃんの言ってることは分からないや」
「は?」
あんだけ「聞くよ」とか「辛いから泣くんでしょ」とか言っといてこれ?
「だってりくちゃんに同情の言葉とかを吐いたところで聞いてくれないでしょ?だから正直に言おうと思って」
「それに、りくちゃんの言ってることは嫉妬とか妬みにしか聞こえないよ。皆それぞれ辛いことを感じながら生きてるんだよ」
「いやなことから逃げ続けてたから今みたいに私なんかと一緒に勉強しなきゃいけない羽目になってるしそうやってすぐにストレスが溜まっちゃうんじゃないの?」
「だから、」
ガッシャン!!
椅子がひっくり返った。
ひっくり返したのは私なんだけど。
「い、今あんたがしゃべってたところ全部動画撮ってたから。ネットにさらしてやる」
怒りで震えた。人間は怒りが頂点まで達するとここまで震えるんだ。
さすがに私の発言に林もビビったらしく「なんでそんなことするの⁈」「りくちゃんだって色々言ってるんだから逆効果でしょ」とか言ってきた。
馬鹿だ。そんなの編集1つでどうにでもなる。
決めた。絶対にさらしてやる。
私に説教してきたあいつが悪い。
陰キャの癖に。偉そうに私に物を言ってくるのが悪い。
あっちから話を促したくせに。
「待ってよ!りくちゃん!!」
今まで聞いたこともないような大声でそう叫ぶ林を背に私は走って帰宅した。
「なんもない、頼むからほっといて」
私の顔色を窺ってはいちいちコメントをしてくる林に初めて反抗的な言葉をぶつけた。
先日のきらりのことから私はイライラが止まらなった。
どんどん更新されていくドラマ情報。
そのたんびに擁護派は盛り上がり、私達攻撃派はどんどん隅に追いやられていった。
違うやつにターゲットを変えても良かったがおすすめとして私の画面に入り込んでくるきらりを無視することの方が難しかった。
だからイライラが募り学校でも前より人が遠ざかっていくのを感じた。
トイレの扉を強く締めたりスマホを観ながら舌打ちをする私をみてなんだかひそひそ言っているようだった。
そんな私と毎放課後一緒にいる林もひそひそと言われていた。
「やっぱり陰キャは陰キャどうし仲良くするんだねー」
「林さん、ポイント稼ぎかな」
「先生に言い顔したいだけ説あるよね~」
そんなことも知らないで私の返答に「ごめんね」と少し笑って返してくる。
こいつも腹立つ。
何度帰ってやろうかと、ボイコットしてやろうと思ったことか。
そのたびに先生が母親をちらつかせてくる。
なんて不幸なんだ。
私はストレスを発散させることすら認められていないなんだ。
なんでこんなつらい思いばっかりしなきゃいけないの?
そう考えていたら腹の底から悔しさが這い上がってきて、それが涙に変わってくのを感じた。
林の前で泣くなんて死んだ方がましだ。
せめてトイレにでも行って,,,。
「りくちゃん、待って」
立ち上がる私の腕を握って林に引き留められた。
最悪だ。その拍子に涙がこぼれてしまった。
「つらいの?」
「うるさい」
「話してよ。辛いこと、聞くよ」
「黙れって」
「りくちゃんが嫌でもほっとけないよ。大丈夫じゃないから泣くんでしょ?」
あー-もう。別にその言葉に感動したとかそういうのじゃないのに今同情の言葉をかけられてしまうと勝手に涙があふれてきてしまう。
「私の気持ちなんて分からないくせに偉そうなこと言わないでよ」
「ごめん」
「皆に嫌われてるの知らないでしょ。滑稽だよね。何も知らないんだから」
「知ってたよ」
言葉が一瞬詰まる。
「先生に気に入られる為だけにこんなことやるならもうやめなよ。いい迷惑」
「ごめんね」
「クラスじゃくそ陰キャな癖に私と2人の時だけはべらべらしゃべりやがって」
「ごめん」
「そうやって謝ることしかできないくせに、偉そうな事ばっかり」
「,,,ごめん」
「さっき言ったよね?辛いこと聞くって。こういうことでもずっと受け入れて聞けるわけ?綺麗事ばっかり」
「聞けるよ」
「はぁ?」
もう息がきれていた。途中から私は何に怒っているのか。何が言いたいのか分からなくなってきて意味不明な事を沢山しゃべった。
それでも林は握った私の腕を離さなかった。
ずっと私の方を見て私の言うことに「うん」とか「ごめんね」といって話しを遮ることはなかった。
もう話しつくして、叫びつくして、疲れた。
「私はさ」
林がそう口を開くまでかなりの時間があった。
今の私の話をきいてどんなきれいごとを並べてくるのだろう。
「私はさ、どんなに辛くても頑張ってれば必ず結果はついてくるって思う派だからりくちゃんの言ってることは分からないや」
「は?」
あんだけ「聞くよ」とか「辛いから泣くんでしょ」とか言っといてこれ?
「だってりくちゃんに同情の言葉とかを吐いたところで聞いてくれないでしょ?だから正直に言おうと思って」
「それに、りくちゃんの言ってることは嫉妬とか妬みにしか聞こえないよ。皆それぞれ辛いことを感じながら生きてるんだよ」
「いやなことから逃げ続けてたから今みたいに私なんかと一緒に勉強しなきゃいけない羽目になってるしそうやってすぐにストレスが溜まっちゃうんじゃないの?」
「だから、」
ガッシャン!!
椅子がひっくり返った。
ひっくり返したのは私なんだけど。
「い、今あんたがしゃべってたところ全部動画撮ってたから。ネットにさらしてやる」
怒りで震えた。人間は怒りが頂点まで達するとここまで震えるんだ。
さすがに私の発言に林もビビったらしく「なんでそんなことするの⁈」「りくちゃんだって色々言ってるんだから逆効果でしょ」とか言ってきた。
馬鹿だ。そんなの編集1つでどうにでもなる。
決めた。絶対にさらしてやる。
私に説教してきたあいつが悪い。
陰キャの癖に。偉そうに私に物を言ってくるのが悪い。
あっちから話を促したくせに。
「待ってよ!りくちゃん!!」
今まで聞いたこともないような大声でそう叫ぶ林を背に私は走って帰宅した。