イレーネの旦那様となるブレンナー伯爵は、普段は領地におり、議会の開催に合わせ、王都のタウンハウスに数ヶ月ほど滞在するタイプの、ごくごく一般的な貴族だ。
普段は領地に住む彼女が月に一回ほど、王都に出向くのは両親の顔を見るため。
彼女の両親はすでに伯爵位を息子、つまりイレーネの兄に譲渡した。よって、現在は悠々自適に王都で隠居生活を楽しんでいる。そして娘であるイレーネの訪問を心待ちにしているのである。
私が通された伯爵家のサロンは、優雅で格式の高い、家具や装飾品で飾り立てられた部屋だ。床には高級な絨毯が敷かれ、天井からはシャンデリアが垂れ下がっている。大きな窓からは、庭園の美しい景色が見え、太陽の光が差し込んいた。
イレーネと私を挟むテーブルは、各部に細かい装飾が施された、貴重なマホガニー製のもの。その上には、フィンガーサンドイッチやチョコレートコーティングされたナッツやドライフルーツなどの小菓子が並べられていた。
そんな、居心地のよい部屋で私は、イレーネに自分の抱えた思いを暴露した所だ。
「よだれに寝癖にパン屑ね。ふふ、どれも可愛いじゃない」
「全然可愛くないわ。全部だらしがない事だもの。きっとフィル様は、こんなにだらしがない女だとは思わなかったって、幻滅してらっしゃるに違いないわ」
私は自分で口にして、やはりどれも愛する人に見られたくなかった状態だと、再確認する。
「何言ってるのよ。寝食を共にする夫婦なのよ?私はステア様の、朝になるとジョリジョリする、少し伸びた髭が好きよ?まぁ、おはようのキスをされる時は、少し痛くもあるけど」
イレーネは惚気を披露したあと、おどけたように肩をすくめた。
幸せそうな彼女の表情はとても美しい。幼い頃からやけに馬の合った私たち。それからずっとお互いの一番を公言する仲。そんな親友が笑顔でいられる事は、まるで自分のことのように嬉しい。
しかし、それはそれ。
「男性の髭が伸びるのは生理現象だもの。仕方がないわ。少なくとも、私のパン屑は防げた失態。これは完全に私の完璧な妻計画において、ミスでしかないというわけ」
私は精一杯反論する。
「あら、それを言ったら私なんて、この前ついに、ステア様の前でうっかりオナラをしてしまったけど」
イレーネがあっけらかんと明かした内容に、私は言葉を失い目が点になる。
「それは……酷いけど、でも……酷い」
私は目をぱちくりさせ、正直な気持ちを伝える。さすがにオナラは、だらしがない妻の筆頭である最近の私でも、フェリクス様の前で披露した事がない。
「でもオナラだって生理現象だわ」
「それはそうだけれど……それで、オナラが出ちゃった時。ステア様は一体どんな顔をしてたの?」
私は興味本位丸出しで、思わずたずねる。
「二人で吹き出して、大笑いしたわ。むしろ笑ってくれたから、こっちも恥ずかしくなかったって言うか、あぁ、私達は夫婦なんだなって、むしろ感慨深く思えた瞬間ね」
イレーネは夫の事を思い出しているのか、とても美しく微笑んだ。
そしてオナラを許し合えるのは、他人であった二人を確実に家族にしてくれる、子どもの存在があるからだろうと、私は感じた。
現在イレーネは妊娠中だ。このまま行けば、あと数ヶ月後に、彼女は私が欲しくてたまらない、母という肩書きを手に入れる事になる。
子を産む事は命懸けなこと。だからイレーネの笑顔の下には、とてつもない不安が隠されている事を私は知っている。けれど私たちは貴族の妻だ。大事な責務の筆頭に、子を産む事が入っているのだから覚悟の上だ。そしてその大きなミッションを夫婦で支え合い、本当の家族になっていく。
私のオナラが許されなくて、イレーネのオナラが許されるのは、嫁いだ家に子孫を残せるかどうか。絶対にそこの違いだ。
「思いつめた顔をしているわよ。木登りが大好きで、アンソニー様に喧嘩を仕掛けていた、お転婆で勝気なリディはどこに行っちゃったのかしら?」
「やめてよ。あれは若気の至り。黒歴史なんだから」
私は、今更過去を持ち出すなと、口を尖らせる。
「だけど、お転婆なあなたを、いつもフェリクス様は、愛おしそうに眺めていたわ」
「それは」
確かにフェリクス様は、伯爵家の娘にしては、少し元気すぎたかつての私を、呆れる事なく可愛いねと、言ってくれていた。
「でもあれは、お互い子どもの頃の話だもの。今は淑女でいなくちゃ。みんないつだって綺麗にしてるじゃない」
私はつま先から天辺まで。常に完璧な姿でいる事が求められる貴族の夫人たちの姿を脳裏に浮かべ、イレーネの言葉を否定する。
「それよ、それ。みんなって言うけど、実際屋敷にいる時、ご夫人達がどうやって過ごしているか。リディはそれを全部把握しているわけじゃないでしょう?」
「それは」
確かに私が目にしているのは、社交の場に出た時だけ。それ以外の時間。たとえば、使用人しかいない空間だとか、夫婦の寝室だとか。そういう場所で、他の夫人たちがどのように振る舞っているかは知らない。
「リディ。あなたはお母様を早くになくした。だから家庭教師のマーサ先生を母親代わりだと思っていたでしょう?」
「ええ。マーサ先生に、私は公爵家の妻に相応しい淑女としての完璧なふるまいを、教えて頂いたわ」
母は、私を産んですぐ。産後の肥立ちが悪かったせいで、亡くなってしまった。そのため、私は兄と父。男しかいない家族の中で、自由奔放に育った。しかし十歳を迎えた時、父は私に家庭教師を雇うと言い出した。
それは、私の野生児っぷりを目の当たりにした、当時まだご健在だった、フェリクス様のお母様が、父にこう進言したからだ。
『公爵家の妻となるにふさわしい振る舞いを、お嬢様に身につけさせて頂きたい』
私の知らぬ所でそんな会話があったらしい。その結果私には家庭教師が付けられる事となり、フェリクス様のお母様から紹介され、私の元にやってきたのが、マーサ先生だ。
先生の第一印象は、怖そうな人。それを上手く言い換えるとすれば、とても凛とした女性だろう。
肩下まで伸びた黒髪は、綺麗に一つにまとめられ、口元はいつもキュッと引き締まり、常に厳しい表情をしていた。そして彼女はいつも、モノクロのドレスを身にまとい、足元は黒いレースアップシューズに紺色のストッキングを履いていた。手には、彼女の完璧主義的な性格を象徴するかのように、常に白い手袋がはまっていた。
私はふと、マーサ先生と過ごしたある日の出来事を思い出す。
ある日私は、マーサ先生と共に自分の全身を映し出す、大きな鏡の前に立っていた。
『リディア様、この姿を見て、どう思われますか?』
『とっても綺麗に見えるわ。あ、もちろん先生がということよ』
私はマーサ先生の、全てが完璧に見える姿に憧れの意味を込め、目を輝かせながら答えた。すると、鏡越しにクスリと、マーサ先生が上品に微笑んだ。
『ありがとうございます、リディア様。でも、私が尋ねたのは、リディア様のこと。自分の立ち姿を見て、完璧かどうか、という事です』
私は、勘違いした事に恥ずかしくなると共に、言葉に詰まった。鏡に映る私は背筋も伸びているし、完璧に見える。けれどマーサ先生がわざわざ問うのだから、何か欠点があるのだろうと、私はジッと鏡に映る自分を見つめる。
『ちょっと、失礼しますね』
マーサ先生はそう断りを入れると、私の背後へと回り込む。
『ここですね』
そしてマーサ先生は、私の首元に手を伸ばすと、襟の部分を指さした。
『あっ』
私のドレスについている、白い襟の端が片方、少しだけ内側に折れている事に気付く。
『リディア様はいずれ、公爵家に嫁ぐ方です。こういう小さな所まで、気を配れるようにしておかないといけません』
マーサ先生は私の襟を正しながら、真剣な眼差しで語る。
『はい、気をつけます』
『同じような失敗をなさらないよう、お気をつけ下さい。この程度のことにも気を配れなければ、公爵家の、フェリクス様の妻にはなれませんよ』
私はフェリクス様の名が飛び出し、ドキリとする。それだけは嫌だと思っていたからだ。
『マーサ先生。私は頑張るわ』
私は拳をギュッと握りしめ、決意を口にする。すると鏡に映るマーサー先生は、満足そうな表情を浮かべ、私に微笑みかけていた。
記憶の中のマーサ先生は、全てがカッチリとした、完璧な淑女だった。そして母を知らない私は、自分の将来の心配をしてくれる、マーサ先生の言葉を心から信じていたのである。
「マーサ先生は、完璧主義者で、少し厳しすぎる所があるって、私の母はいつも言ってたわ。今だから言っちゃうけど、だから可愛げがなくて結婚出来ないんだとも」
マーサ先生の思い出に耽る私に、イレーネが遠慮がちに告白する。
確かに私には、マーサ先生の教えにより、完璧でなければならないというプレッシャーを、常にかけられ、育った部分がある。でもそれは、自分が公爵家の妻になるために必要なことだと、私自身も納得していたことだ。
現に、彼女のお陰で私は胸を張り、公爵家に嫁ぐ事が出来た。そして、淑女として完璧だったからこそ、年若い娘だった私が、すんなりとノイラート公爵家の家臣達に受け入れてもらえたのだと、そう思っている。
そして今でも私は、マーサ先生の教えは正しいと信じ、教えを守り生きている。
普段は領地に住む彼女が月に一回ほど、王都に出向くのは両親の顔を見るため。
彼女の両親はすでに伯爵位を息子、つまりイレーネの兄に譲渡した。よって、現在は悠々自適に王都で隠居生活を楽しんでいる。そして娘であるイレーネの訪問を心待ちにしているのである。
私が通された伯爵家のサロンは、優雅で格式の高い、家具や装飾品で飾り立てられた部屋だ。床には高級な絨毯が敷かれ、天井からはシャンデリアが垂れ下がっている。大きな窓からは、庭園の美しい景色が見え、太陽の光が差し込んいた。
イレーネと私を挟むテーブルは、各部に細かい装飾が施された、貴重なマホガニー製のもの。その上には、フィンガーサンドイッチやチョコレートコーティングされたナッツやドライフルーツなどの小菓子が並べられていた。
そんな、居心地のよい部屋で私は、イレーネに自分の抱えた思いを暴露した所だ。
「よだれに寝癖にパン屑ね。ふふ、どれも可愛いじゃない」
「全然可愛くないわ。全部だらしがない事だもの。きっとフィル様は、こんなにだらしがない女だとは思わなかったって、幻滅してらっしゃるに違いないわ」
私は自分で口にして、やはりどれも愛する人に見られたくなかった状態だと、再確認する。
「何言ってるのよ。寝食を共にする夫婦なのよ?私はステア様の、朝になるとジョリジョリする、少し伸びた髭が好きよ?まぁ、おはようのキスをされる時は、少し痛くもあるけど」
イレーネは惚気を披露したあと、おどけたように肩をすくめた。
幸せそうな彼女の表情はとても美しい。幼い頃からやけに馬の合った私たち。それからずっとお互いの一番を公言する仲。そんな親友が笑顔でいられる事は、まるで自分のことのように嬉しい。
しかし、それはそれ。
「男性の髭が伸びるのは生理現象だもの。仕方がないわ。少なくとも、私のパン屑は防げた失態。これは完全に私の完璧な妻計画において、ミスでしかないというわけ」
私は精一杯反論する。
「あら、それを言ったら私なんて、この前ついに、ステア様の前でうっかりオナラをしてしまったけど」
イレーネがあっけらかんと明かした内容に、私は言葉を失い目が点になる。
「それは……酷いけど、でも……酷い」
私は目をぱちくりさせ、正直な気持ちを伝える。さすがにオナラは、だらしがない妻の筆頭である最近の私でも、フェリクス様の前で披露した事がない。
「でもオナラだって生理現象だわ」
「それはそうだけれど……それで、オナラが出ちゃった時。ステア様は一体どんな顔をしてたの?」
私は興味本位丸出しで、思わずたずねる。
「二人で吹き出して、大笑いしたわ。むしろ笑ってくれたから、こっちも恥ずかしくなかったって言うか、あぁ、私達は夫婦なんだなって、むしろ感慨深く思えた瞬間ね」
イレーネは夫の事を思い出しているのか、とても美しく微笑んだ。
そしてオナラを許し合えるのは、他人であった二人を確実に家族にしてくれる、子どもの存在があるからだろうと、私は感じた。
現在イレーネは妊娠中だ。このまま行けば、あと数ヶ月後に、彼女は私が欲しくてたまらない、母という肩書きを手に入れる事になる。
子を産む事は命懸けなこと。だからイレーネの笑顔の下には、とてつもない不安が隠されている事を私は知っている。けれど私たちは貴族の妻だ。大事な責務の筆頭に、子を産む事が入っているのだから覚悟の上だ。そしてその大きなミッションを夫婦で支え合い、本当の家族になっていく。
私のオナラが許されなくて、イレーネのオナラが許されるのは、嫁いだ家に子孫を残せるかどうか。絶対にそこの違いだ。
「思いつめた顔をしているわよ。木登りが大好きで、アンソニー様に喧嘩を仕掛けていた、お転婆で勝気なリディはどこに行っちゃったのかしら?」
「やめてよ。あれは若気の至り。黒歴史なんだから」
私は、今更過去を持ち出すなと、口を尖らせる。
「だけど、お転婆なあなたを、いつもフェリクス様は、愛おしそうに眺めていたわ」
「それは」
確かにフェリクス様は、伯爵家の娘にしては、少し元気すぎたかつての私を、呆れる事なく可愛いねと、言ってくれていた。
「でもあれは、お互い子どもの頃の話だもの。今は淑女でいなくちゃ。みんないつだって綺麗にしてるじゃない」
私はつま先から天辺まで。常に完璧な姿でいる事が求められる貴族の夫人たちの姿を脳裏に浮かべ、イレーネの言葉を否定する。
「それよ、それ。みんなって言うけど、実際屋敷にいる時、ご夫人達がどうやって過ごしているか。リディはそれを全部把握しているわけじゃないでしょう?」
「それは」
確かに私が目にしているのは、社交の場に出た時だけ。それ以外の時間。たとえば、使用人しかいない空間だとか、夫婦の寝室だとか。そういう場所で、他の夫人たちがどのように振る舞っているかは知らない。
「リディ。あなたはお母様を早くになくした。だから家庭教師のマーサ先生を母親代わりだと思っていたでしょう?」
「ええ。マーサ先生に、私は公爵家の妻に相応しい淑女としての完璧なふるまいを、教えて頂いたわ」
母は、私を産んですぐ。産後の肥立ちが悪かったせいで、亡くなってしまった。そのため、私は兄と父。男しかいない家族の中で、自由奔放に育った。しかし十歳を迎えた時、父は私に家庭教師を雇うと言い出した。
それは、私の野生児っぷりを目の当たりにした、当時まだご健在だった、フェリクス様のお母様が、父にこう進言したからだ。
『公爵家の妻となるにふさわしい振る舞いを、お嬢様に身につけさせて頂きたい』
私の知らぬ所でそんな会話があったらしい。その結果私には家庭教師が付けられる事となり、フェリクス様のお母様から紹介され、私の元にやってきたのが、マーサ先生だ。
先生の第一印象は、怖そうな人。それを上手く言い換えるとすれば、とても凛とした女性だろう。
肩下まで伸びた黒髪は、綺麗に一つにまとめられ、口元はいつもキュッと引き締まり、常に厳しい表情をしていた。そして彼女はいつも、モノクロのドレスを身にまとい、足元は黒いレースアップシューズに紺色のストッキングを履いていた。手には、彼女の完璧主義的な性格を象徴するかのように、常に白い手袋がはまっていた。
私はふと、マーサ先生と過ごしたある日の出来事を思い出す。
ある日私は、マーサ先生と共に自分の全身を映し出す、大きな鏡の前に立っていた。
『リディア様、この姿を見て、どう思われますか?』
『とっても綺麗に見えるわ。あ、もちろん先生がということよ』
私はマーサ先生の、全てが完璧に見える姿に憧れの意味を込め、目を輝かせながら答えた。すると、鏡越しにクスリと、マーサ先生が上品に微笑んだ。
『ありがとうございます、リディア様。でも、私が尋ねたのは、リディア様のこと。自分の立ち姿を見て、完璧かどうか、という事です』
私は、勘違いした事に恥ずかしくなると共に、言葉に詰まった。鏡に映る私は背筋も伸びているし、完璧に見える。けれどマーサ先生がわざわざ問うのだから、何か欠点があるのだろうと、私はジッと鏡に映る自分を見つめる。
『ちょっと、失礼しますね』
マーサ先生はそう断りを入れると、私の背後へと回り込む。
『ここですね』
そしてマーサ先生は、私の首元に手を伸ばすと、襟の部分を指さした。
『あっ』
私のドレスについている、白い襟の端が片方、少しだけ内側に折れている事に気付く。
『リディア様はいずれ、公爵家に嫁ぐ方です。こういう小さな所まで、気を配れるようにしておかないといけません』
マーサ先生は私の襟を正しながら、真剣な眼差しで語る。
『はい、気をつけます』
『同じような失敗をなさらないよう、お気をつけ下さい。この程度のことにも気を配れなければ、公爵家の、フェリクス様の妻にはなれませんよ』
私はフェリクス様の名が飛び出し、ドキリとする。それだけは嫌だと思っていたからだ。
『マーサ先生。私は頑張るわ』
私は拳をギュッと握りしめ、決意を口にする。すると鏡に映るマーサー先生は、満足そうな表情を浮かべ、私に微笑みかけていた。
記憶の中のマーサ先生は、全てがカッチリとした、完璧な淑女だった。そして母を知らない私は、自分の将来の心配をしてくれる、マーサ先生の言葉を心から信じていたのである。
「マーサ先生は、完璧主義者で、少し厳しすぎる所があるって、私の母はいつも言ってたわ。今だから言っちゃうけど、だから可愛げがなくて結婚出来ないんだとも」
マーサ先生の思い出に耽る私に、イレーネが遠慮がちに告白する。
確かに私には、マーサ先生の教えにより、完璧でなければならないというプレッシャーを、常にかけられ、育った部分がある。でもそれは、自分が公爵家の妻になるために必要なことだと、私自身も納得していたことだ。
現に、彼女のお陰で私は胸を張り、公爵家に嫁ぐ事が出来た。そして、淑女として完璧だったからこそ、年若い娘だった私が、すんなりとノイラート公爵家の家臣達に受け入れてもらえたのだと、そう思っている。
そして今でも私は、マーサ先生の教えは正しいと信じ、教えを守り生きている。