地平線から一筋の光が射し込んだ。
段々と力を増す光は少女の白いワンピースを明るく染めた。
少女が顔を上げた。
朝日を見つめる少女の瞳は澄んでいてとても力強かった。
少女は屋上の端に歩いていき、丁寧に靴を並べたノートも並べて置き、柵を乗り越えた。
それから少女は呟いた。
「さよなら世界。そしてありがとう。」
次の瞬間、少女は飛んだ。
一切の迷いはなかった。
少女の顔はいつになく穏やかだった。