私はもう限界だった。
だから決めた。
私の命の期限を。
1年。
これが私の余命。
絶対に変わらない。
伸ばしたりしない。
1年なんて短いかもしれない。
だけど、私には十分だった。
長かったら、気持ちが揺らいでしまうかもしれない。
だからそう決めた。
それからやめた。
嫌なこと全部。
好きなことだけをした。
心残りないように……
してみたかったこと、行ってみたかったとこ。
春には花見。
夏には海や川に行った。
秋には紅葉を見て、
冬にはスキーやスケートをした。
それだけじゃない。
もっと色んなことをした。
全部思い通りに。
私は幸せだった。
ここまで生きてればいい、そういう印ができたこと、それが私を生かした。
そして幸せなものに囲まれた私は段々と心に色を取り戻していった。
そしてその度に思った。
やっぱり私は死ぬべきなんだ、と
もちろん、私に納得出来ない人もいるんだろう。せっかく貰った命を粗末にするなとそういう人もいるだろう。生きたくても生きれない人もいるんだ、そういうだろう。
だけど、私には分からない。
そう言って、だらだら限界になりながら死にたいと思い続けながら生きて、何が人生なのだろう。一瞬でもいい。誰よりも輝いて生きる方が美しいのではないのだろうか。
私は、明確な期限があるから頑張れる、後悔ないように生きようと思える、楽しめる。
それが私の正しい生き方だ。
だから私はここで死ぬ。