一度、結花先生と二人で私の家に戻り、用意をしてあった旅行用の荷物を持って、今度は結花先生のお家に出発する。
私たちの旦那さまでもある男性陣はそこで待っていることになっているからだ。
「結花先生、いつから陽人先生と啓太さん、あんなに仲良くなったんでしょう?」
本当にそれは謎で、結花先生とも首をひねっていたほど。
その二人からクリスマスイブにミステリーツアーをやるなんて伝えられたとき、思わず結花先生に連絡をしてしまって、「本当だ」なんて笑っていたくらいだった。
「そうね、まさかこんなことを考えるなんて、思ってもいなかったし。でも、何かまじめに考えていたみたいだから、あまり深くは聞かなかったんだけどね」
結花先生のお家のある団地までバスで揺られていく。
今日に限っては、この時間ではまだ駅に向かう方が混んでいるみたいで、私たちのように下りのバスのお客さんは少なめだった。
「お帰り。無事に抜けてこられたみたいだな」
「花菜ちゃん忙しそうだったけど、里見さんにお願いしてきちゃった。みんなにお土産買ってこないとね」
男性二人が私たちの荷物を車に積みこんでいる間、結花先生と私は仕事着から着がえることにしていた。
体を冷やさないように、スパッツやストッキングなどを重ね履きしててからスカートをあわせる。
そういえば、結花先生のパンツ姿というのは見たことがない。
いつもフワッとした可愛らしいワンピースやスカートを着ていて、私もそんな先生に憧れているから、似たような立ち姿となってしまう。
「ちょっと待って、今日の分は洗濯しちゃう時間はあるでしょ?」
結花先生が四人分の洗濯物を洗って、浴室に干してくれた。タイマーで浴室の乾燥機をつけておけば、今夜中には乾いてしまうからね。
本当に結花先生の家事スキルは私も追いつける気がしないよ。