「対決、楽しかったわ!」
「そりゃあんなに完全勝利したら気持ちいだろうな。」
「あの子の最後の顔…ふふふっ…!」

 あぁ、本当に夜空というか黄昏家は怒らせちゃいけない。

 これに関しては父と俺は当事者だ。

 本当、メンタルからやられたな。

「そろそろお目当てに行くか。」
「もうそんな時間なのね。」

 まぁ、夜空が楽しそうならいいか。


『よっしゃ!ストライク!』
『よくやったぞ、朝日!そのまま3連続だ!』
『おうよ!』

 あれは、黄昏VS暁で夕飯をかけた時のことだ。

 ボーリングをして点数の高い方が勝ち、暁は人数のハンデがあったから、黄昏は2人分しか投げられないようになっていた。

『俺、ボーリング出来っかも!』

 調子に乗ってすぐだ、背がゾッとした。

 その先には女子が3人、冷たい目で見ていた。

 ボールを持って、目を見開きギロッと。

 目が訴えていた、「奢らせてやる」って。

((殺される……))

 そこから、こちらはガタガタでスコアをボロボロ。

 一方女子軍は気持ちよさそうにストライクを出していく。

 結果は男子軍惨敗、奢らせられた。

『いえーい!今日は陽翔(はると)くんの奢り〜!』
『し、仕方ないな…李月(りつき)さん達が選んでいいよ?』

 女子軍は全会一致で「お寿司!」と言われ、回転寿司に寄って帰ったっけ。

 そして暁家の約束として「黄昏家に勝とうとしない」というのが加わった。

 懐かしいな…