フードコートを出ると、
「近くにアーチェリー場あるらしいんだと。行ってみね?」
「アーチェリー…やったことないけど、楽しそうね。いいわよ?」
「よし決まりだな。」
アーチェリー場までは、バスで少し行ったところ。
屋外にある、新しめのアーチェリー場。
「結構、弓がおっきいな。」
「でも、弓道の弓の方が大きいわ。上と下が対称になってる…やっぱり弓道とアーチェリーは違うわね。」
軽くスタッフさんに教えてもらうと、夜空は早々に的の真ん中を射止めていた。
距離を伸ばしても同じく。
スタッフを目を丸くしている。
一方俺は才がないのか、全く飛ばないし飛んでも的に当たらない。
恥ずかしい限りだ。
「下手なのね、朝日は。」
「すげぇ見下された気がする…俺は初心者だ!」
「それは、私もよ。」
「お前、弓道部だろ!?」
「弓道とアーチェリーを同じにしないで。それにアーチェリーの方が簡単らしいわよ?」
「ぐぬぬ……」
どうしても、出来ない。
傍ら、夜空はどんどん上達していく。
コツを掴んだようだ。