頭の中が………ぐるぐる…ぐるぐる………痛い………。

 もし、夜空が、俺を好きだったとして………俺は何をした?
 特に知りもしなかった女子、夜空の親友と1ヶ月も無駄に一緒にいて………姉弟である夜空の気持ちを勝手に決めつけて………避けて……傷付けて………追い込んで…………
 結局、何を招いた?

 そりゃ、自分の親友が意中の相手と仮でも付き合ってたら…辛いに決まってる…明日香なら、きっと夜空に俺のことを話すだろう…親友なのだから…
 俺は夜空をどうしたかったんだ?本当に、守りたかっただけなのか?俺のエゴを押し付けただけなんじゃないのか?

(そうだ…………俺は………)

「夜空と幸せな日々を………ただ…過ごしたかった………だけだ……」

 葬式の時とは違う、心の感情がつまった涙が、頬を伝ったのを最後に、心の底の何かが切れた……

「兄貴………ちょっと……出てくる……」
「?あぁ、早めに帰っておいで。」
「……………」