「っ…!いい加減にしてよ!!」
「っ!」

 乾いた音ともにくる、頬の痛いと熱。ジンジンと赤く熱くなる。
 そうして、唖然としていると、目にこぼれそうなほどの涙を溜めた真昼は熱の籠った声で叫びだした。

「朝日はっ…!何で明日香といたの…、夜空を避けてまで自分の気持ちを押し殺したのよ!!どうして、一度も、何もお姉ちゃんにその話をしなかったの?!!」
「あの、さ…俺の、何って…真昼なに、言ってん…だよ……?」
「っ……!お姉ちゃんはっ…!夜空は…っ…ずっと…ずっ……と…朝日が好きでいたんだよ………明日香は、夜空の、親友で…戦友で……」
「ぇ………」

 下を向いて、鼻をすすり泣く真昼を見て…俺の混乱は増す。
 夜空が、俺を好き、だった………?何故?……そんな事ない………それこそきっと姉弟の延長線だろう、…きっと。
 俺はただ、夜空にこの薄汚れた感情を抱いていただけで………ただ…