満足げな彼女の顔が気に食わない。

 どうしてやろうか、なんて考えても結果無駄で、プランクでなんとか煩悩を振り払う。

「朝日、って汗だくでどうしたの?」
「お前のせいだからな?」
「なんの事かしら?ふふふ」

 確信犯にもほどがあるだろう。

「つか、あれいつ付けたんだよ。」
「昨日の夜よ。せっかくクリスマスだからって可愛い部屋着買ったのに、朝日ったら寝ちゃたんだもの。」

 不満だったから、と悪びれもなく。

 せめて隠れるところにやって欲しかった。

 明日は課外があるというのに。

 言っても2つなのだがどう言い訳しようか。

「ちなみにその部屋着見てないの朝日だけだからね。」

 横入りしてきた真昼。

 聞き捨てならなすぎる!

「パパすごい騒いでたなぁ〜!」

 わざとらしく笑う真昼と夜空。

 こいつらほんとに似てないよう似てるよな。

 呆れてくる。


「あれれ?朝日くんその絆創膏何?」

「朝日〜お前食われたん?ははは!」

 痛い目にあった、この野郎…

 蚊に刺された、という言い訳も通じない季節だというのに。
 
 真昼は同クラだからこそ、クスクスうるさい。