「今日は、レッスンを休んだらしいな。どうした?」
「夜空に、行くなって言われて…」
「ふふ、夜空も何か感じたのね。分かったわ、あの人結構心配してたから、休む時は連絡してあげてね。」
「あ、うん。」

 怒られるのかと思った。

 休みと言えばまだいいが、悪く言えばサボったのだ。

「ささ、早く寝なさい。せっかくサボっちゃったんだから、有意義に使うのよ。」
「!はい、おやすみなさい。」

 風呂は済んでいる、さっさと寝てしまおう。
 
「はあ〜寝みぃな……ん?」

 またかとため息をつく

 目の前には俺しかいないはずなのにこんもりとした毛布がある。

「……夜空さん?…」
「…………ふふ。」
「だから、ダメなんだって。すぐ笑うな、夜空は。」
「ごめんなさいね、真昼の邪魔をしたくなかったの。」

 今、服のデザインを絵を起こしてるらしく、集中を切らせたくなかったらしい。

「今日は随分甘えただな。どうしたんだ?あんなに……強く当たったのに…」
「もしかして後悔してるのかしら?あれは大丈夫よ、別に怪我もしてないし」
「でも、まさか自分が手をあげるとは思ってなくて。夜空は、さ。怖かっただろ?」

 過去ある男暴力を振られた夜空、同じようなことを俺はやってしまった。

「俺は…夜空に…」
「朝日の馬鹿、阿呆。」
「!!!」
「私は、嬉しかったわ。付き合ってから、朝日はほんとに優しかったから。どこか人間らしさを見れた気がして。」

 責めないで、の言葉の後そっと俺の胸に顔を寄せた。

 夜空の行動は全部可愛く見える。

 前はもっと冷たくて、素っ気なかったのに。

「怪我はしてないか?」
「大丈夫よ、なんともないわ。」

 それよりも、何かありそうだ。