不思議な出来事もあったものだと思っていた数日後。
(曹貴妃達の仕業ね)
やはりと言うべきか、私室を荒らされたり、物を隠されたり、おかしなイタズラをされたりするようになっていた。
しばらく彼女らの標的になってやり過ごしていたら落ち着くものだろうか?
正直なところ、生家と同じような事態は避けたい。
どうにか黙ってやり過ごそうとしていた、そんな矢先のこと。
宦官が私の部屋を訪ねてきた。
「え……? 私が陛下の寝所に……!?」
「その通りです。麗華様!」
宦官からの突然の報告に、私は目を真ん丸に見開いてしまう。
「陛下は麗華様をご所望です」
「そんな……どうして、私なんかを……?」
天と地がひっくり返っても皇帝の寝所に侍るなどあり得ない。
そんな風に思っていたというのに……。
「それは、私たちにも分かりかねます。けれども、陛下が女性を近くに呼ぶなど初めてごと。これは国の一大事にございます」
宦官も不思議そうな表情を浮かべつつも興奮した様子でまくしたててくる。
はしゃぐ彼とは対照的に、私の気持ちは不安と焦燥でいっぱいになっていくのだった。



