『そうだね、彰、ありがとう』

『砂月の側に居るから、何にも心配いらないから』

憑かれた砂月を、ちゃんと祓って、砂月を守ってあげたい。

それが、俺が、砂月にしてやれる、唯一のことだから。

『そろそろ寝ろよ、眠れる?』

『うん、彰とラインしてたら、安心して眠くなっちゃった』

メッセージと共に、可愛らしいウサギが、ベッドで眠るスタンプが、送られてきた。

思わず俺は、ふっと笑った。

「おやすみ、砂月……」

途端に、俺もなんだか安心して、瞼を閉じれば、吸い込まれるようにして、深い深淵へと落ちていった。