「ーーそう、それ。きっと、そんな感じ」

彼女の瞳がパッと明るくなった。

「仁科くんは何でもわかっちゃうんだね」

「そんなこと……」

俺はなんだか胸の奥がこそばゆくて、照れ隠しに指で頭をかいた。

「ねえ、仁科くん」

彼女は言いながらスマホを取り出し、画面を操作した。

「これ」

彼女が差し出したスマホ画面を見て、俺は息を飲んだ。

「た、た小鳥遊っ お前、なっ、こんなもん易々と見せるんじゃねぇよ」

カーッと顔中が、いや頭のてっぺんまで火照って熱くなった。

何も纏わず上半身、(あらわ)にした画像。

色白の大きくもなく小さくもない、形の整った胸が2つ、写っていた。

「仁科くんになら見せてもいいと思ったの」

「で、でもこれ、お前の……」

「うん。手術の前の夜に撮ったの。ちゃんと2つある、わたしを。そして……」

彼女は静かに、ゆっくりと画面をタップした。