「けっこうな読書家だな。だが、結城くんはもう少し筋肉をつけたほうがいいな」

「先生、俺は無駄な脂肪は一切ついてませんから。体脂肪率6%です」

紗世と西村が結城を見つめて押し黙る。

「はっはっはっ、それは結城くんがガリガリの痩せすぎだから……」

西村が言いかけた途端、結城はガタンッと、椅子を鳴らし立ち上がった。

「痩せすぎは認めますが、俺はちゃんと腹筋割れてます」

スッとスラックスからシャツと下着を捲り、結城は腹を見せる。

無駄な出っ張りの全くない見事に割れた腹筋だ。
いや、MAXILEも顔負けの美しく整った腹筋は、結城の肌の白さで尚一層、際立って見える。

「ふん」

結城はどうだと言わんばかりのドヤ顔で、素早くシャツと下着を仕舞う。

「意外だったよ、結城くん」