「先生、続きを始めましょうか」
結城は西村に促し、パソコンに向き直る。
軽快に話し始めた西村の語りを、結城は迷うことなく打ち込んでいく。
A4用紙に半分ほど打ち込んだところで、西村が一呼吸置き、ニコチンフィルターのついた煙草を吸う。
「先生、ちょっとよろしいですか?」
「ん……何だね」
結城は先ほど打ち出した原稿とパソコンを、西村のデスクに広げる。
「ここと、ここなんですが……此方の遺体発見場所では菜切り包丁、此方の銀田末幸之助の呟きが出刃包丁になってますが、どちらで統一しますか?」
「そうだな………迫力があるのは出刃包丁だが」
「意外性があるのは、菜切り包丁ですね」
紗世はその様子を見ながら、大御所相手でも斬り込んで意見するんだなと思う。
結城は西村に促し、パソコンに向き直る。
軽快に話し始めた西村の語りを、結城は迷うことなく打ち込んでいく。
A4用紙に半分ほど打ち込んだところで、西村が一呼吸置き、ニコチンフィルターのついた煙草を吸う。
「先生、ちょっとよろしいですか?」
「ん……何だね」
結城は先ほど打ち出した原稿とパソコンを、西村のデスクに広げる。
「ここと、ここなんですが……此方の遺体発見場所では菜切り包丁、此方の銀田末幸之助の呟きが出刃包丁になってますが、どちらで統一しますか?」
「そうだな………迫力があるのは出刃包丁だが」
「意外性があるのは、菜切り包丁ですね」
紗世はその様子を見ながら、大御所相手でも斬り込んで意見するんだなと思う。