「こんなに心配してる人がいるのに」
診察室から出てきた詩乃の目は赤かった。
潤んだ瞳を向けて、静かに言う。
「2、3日、様子を看るんですって」
詩乃は毅然として言うと、目を反らす。
「詩乃さん、由樹は……」
黒田が詩乃の手首を掴む。
「今のような無理は慎むようにと、それから……常時、酸素吸入を」
詩乃の目に涙が光る。
「どうして……どうして由樹、あのこばかり……どうして」
大柄な詩乃が体を丸めて、泣き崩れる。
「詩乃さん……結城さんはわたしが、わたしが補佐しますから。わたしが今までの2倍、頑張りますから。結城さんが無理をしないように」
詩乃はめげない紗世の笑顔、明るさと元気さに「どうして? あなた、何故そこまで」と首を傾げた。
「結城さんを守りたいからです。結城さんの側にいたいからです。結城さんが好きだからです」
診察室から出てきた詩乃の目は赤かった。
潤んだ瞳を向けて、静かに言う。
「2、3日、様子を看るんですって」
詩乃は毅然として言うと、目を反らす。
「詩乃さん、由樹は……」
黒田が詩乃の手首を掴む。
「今のような無理は慎むようにと、それから……常時、酸素吸入を」
詩乃の目に涙が光る。
「どうして……どうして由樹、あのこばかり……どうして」
大柄な詩乃が体を丸めて、泣き崩れる。
「詩乃さん……結城さんはわたしが、わたしが補佐しますから。わたしが今までの2倍、頑張りますから。結城さんが無理をしないように」
詩乃はめげない紗世の笑顔、明るさと元気さに「どうして? あなた、何故そこまで」と首を傾げた。
「結城さんを守りたいからです。結城さんの側にいたいからです。結城さんが好きだからです」