「……」

「結城さんは俺様で、すごく厳しくて、からかわれたり、酷い言葉もたくさん言うし……万萬くんとは全然違うのに、万萬くんが時々ね、結城さんに見えてくるの」

――麻生さんって目が悪いか、僕と結城さんを比べすぎなんじゃない!? 結城さんと僕は、年も同じくらいだし、背格好が似てるから

万萬は素早く文字を書き、紗世に向ける。

「ん……本当にそれだけなのかな。グリーンノートの香りが、結城さんと同じだし……」

万萬がフッと息をつき、首を傾げる。

「万萬くんの作品を読んでいても、文章の端々に結城さんが見えてくるの」

万萬は何も言わずに、そっと手を伸ばし紗世の頭に触れる。

ポンポンと、優しく紗世の頭を撫でる。

――麻生さん、ちゃんと眠れてる? 疲れてるでしょ!?

万萬は唖然としている紗世に、素早く画用紙に書いた文字を見せる。