結城と紗世が編集部へ戻ると、編集部は殺伐としていた。
部内のあちこちを渡部、黒田、相田、他部内の面々が机から床、パソコンからプリンター、さらにはコンセント、電話、給湯室に至るまで、盗聴器の捜索をしている。
結城は渡部に帰社報告すると、鞄を椅子に置き、休む間もなく部内を捜索する。
何処からともなく音叉を取り出し、電話、コンセントを点検し始める。
渡部の電話から、金属が耳障りなモスキート音を鳴らし、結城は顔をしかめる。
「相田さん、これで電話点検していってください。俺は盗聴器外していきますから」
整理整頓の行き届いた机の引き出しから、コンパクトな工具入れを取り出し、素早く電話から盗聴器を外していく。
鮮やかな手つきで。
一通り作業を終えると、仕掛けられた盗聴器は、電話からの物と机下などから出てきた物と合わせ、5個もあった。
「由樹、説明してくれ」
部内のあちこちを渡部、黒田、相田、他部内の面々が机から床、パソコンからプリンター、さらにはコンセント、電話、給湯室に至るまで、盗聴器の捜索をしている。
結城は渡部に帰社報告すると、鞄を椅子に置き、休む間もなく部内を捜索する。
何処からともなく音叉を取り出し、電話、コンセントを点検し始める。
渡部の電話から、金属が耳障りなモスキート音を鳴らし、結城は顔をしかめる。
「相田さん、これで電話点検していってください。俺は盗聴器外していきますから」
整理整頓の行き届いた机の引き出しから、コンパクトな工具入れを取り出し、素早く電話から盗聴器を外していく。
鮮やかな手つきで。
一通り作業を終えると、仕掛けられた盗聴器は、電話からの物と机下などから出てきた物と合わせ、5個もあった。
「由樹、説明してくれ」