「酷い……それにゴーストなんて」

「由樹を問い詰めたら、嫌がらせの手紙、盗聴、盗撮、ストーカーもされてるし、自宅へ嫌がらせの電話はひっきりなしだって」

「……そんな」

「最近、由樹は１人で出掛けることが多いでしょ！？」

「マンションではない先生のお宅には、１人で行かれてるみたいです」

「あなたも気をつけなさい。何か気付いたら直ぐに知らせなさい」

「はい……」

「由樹のお姉さんが由樹の体を心配して、１年半くらい前から由樹のマンションに同居しているのよ。時々連絡をもらってるんだけど……由樹、かなり無理してるわよ」

紗世は箸を止めたまま、俯いている。

「相田くんから、由樹の体のことは聞いてるでしょ？」

「はい……結城さんは心臓が悪いって」