並べられているというより、詰め込まれているという表現でピッタリだった。本棚に入らない分が床に縦積みされていたりもして、それが何箇所か見受けられる。

この高さと本の量でこの乱雑さ……崩れてきたりしないのだろうか。地震が来たら一発でアウトだろう。見たところ階段の類も見当たらないし……一体こんなに沢山の本をどうやって管理しているの? というか、あんなに上の方にある本、どうやって取りに行けばいいの?


「どうした?」


じっと本棚を見詰めて動かなかったからか、ライオンさんは怪訝そうに隣から私の顔を覗き込む。


「あー、ちょっと色々気になって」

「何が?」

「ここは、ライオンさんが管理してるの?」

「……そうといえばそうなのかもしれない」

「? ……じゃああの上の方はどうやって行くの?」

「さぁ? 俺は使わないから知らない」

「? そんな事ある……?」


ハテナばかりのやり取りに、何一つとして答えを得られなかった。ライオンさんが知らないって事は、他にこっそり並べてる人がいるって事なの? そしたらその人が管理してるって事なのでは……。