きっと、昔の私が聞いたらそんなのは夢物語だと吐き捨てるだろう。ずっとひとりぼっちの自分にこんな日が来るなんて。ずっと変わらない毎日が続いていくものだと信じて疑わなかったのに……こんな、夢みたいな現実が、私にも待っていたなんて。
「これからまたよろしくお願いします」
そう言ってお辞儀をする彼を見て、こちらこそと慌てて私も頭を下げた。そうだ、よろしくお願いしますだ。これから私達は二人で世界を作っていくのだから。
きっと信じ合えた私達はこの夢みたいに幸せな現実を二人で一緒に作っていける。
今日の空は雲一つない綺麗な青空。私達の心を表した様な素敵な空模様は、私達の物語の始まりにぴったりだった。
夢物語 完