時間をかけて食べ切ると、トウダさんは何も言わずにお盆をさげて部屋から出て行った。 ため息をついて、少しだけ開けっ放しになった襖の隙間から外を眺める。 冬だから日が短く、まだ夕方でもないのに日が傾きかけている。 眩しい夕日が雪を黄金色に照らした。 布団の上からおりて、そっと部屋を抜け出す。縁側に置いてあった草履を履いて外に出た。