「ほらほら、もうすぐご神馬さま出発しちゃうよ。初めの2週間は休みにしてやってるだけありがたいと思って、さっさと支度しな」 薫先生はそう言うと、ひらひらと手を振って病室を後にした。 くそおお、と叫びながらヤケクソに荷物を片付け始める慶賀くん。 思わずくすりと笑いながら、私も手を動かした。